![]() | セリヌンティウスの舟 (光文社文庫 い 35-4) (2008/05/13) 石持浅海 商品詳細を見る |
石持浅海さんの本は「人柱はミイラと出会う」を最初に読んで、凄いな!と思い、その後初期の頃から通して読んでみようと思っていました。
駅前の本屋で石持さんの本が平積んであったのだけど、タイトルがいいな、と思ってこの「セリヌンティウスの舟」を手にとってみました。
セリヌンティウスとは太宰治の「走れメロス」に出てくる、妹の結婚式に出て戻ってくると約束したメロスの代わりに人質になるメロスの親友の名前です。
この物語も「走れメロス」のテーマがベースに語られていきます。
「大時化(おおしけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた6人の仲間。その中の1人米村美月が、青酸カリを呷って自殺した。遺された5人は彼女の自殺に不自然な点を見つけ、美月の死に隠された謎について、推理を始める。お互いを信じ抜くことを、たったひとつのルールとしてー。」
以上が本書の解説。
ノベルズ版の著者の言葉のなかには
「警察官でもない人間がなぜ事件の謎を解こうとするのか。謎を解くことによって、いったい何を得ようとしているのか。そんなことを考えていたら、このような物語ができあがりました。(略)友人の不審な死を目の当たりにしたとき、関係者の間には疑心暗鬼と敵対心しか存在し得ないのか(略)」
と、あると解説者の方が紹介しています。
「セリヌンティウスの舟」とは6人の作り出した得がたいものの象徴。大人であるからこそ持っていられる心の中から失われないものです。(作中に真の意味や状況は出てきます)
あとがきで解説者が著者の言葉を引用し、「最初はこの話は高校生で考えていたけれど放棄した」とありました。確かに、作中でも語られていますが、高校生だったら、また別の物語になっていたでしょう。
私はこのクールな距離感きらいじゃないです。
信頼を裏付けるための推理、終わり方は切ないですが、面白かったです。
![]() | 人柱はミイラと出会う (2007/05) 石持 浅海 商品詳細を見る |
こちらも面白かったのでおすすめ〜。幻惑されますよ♪
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